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ジブリ『もののけ姫』の動画を無料視聴できる配信サービス紹介

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もののけ姫

日本の歴史上最も過酷な時代と言えば、おそらく戦国時代を想像するでしょう。しかし、人間同士が覇権をかけて争い続けたこの時代よりも、はるかに過酷な時代がありました。神やもののけと言った人知が及ばぬものたちが大きな存在を示し、神話と宗教が共存していた最後の時代とも言える「中世」という特殊な時代です。人々が常に「死」を意識し続けていた暗黒の時代ですが、宗教・民俗学・政治・文学・文化など、価値観の転換期となった時代とも言えます。

『もののけ姫』は、ジブリ作品の中で唯一日本の中世時代を背景とした、人間ともののけたちとの対立を描いた壮大な物語です。この記事では、『もののけ姫』の中に潜む様々魅力を読み解きながら、作品を無料視聴する方法や無料の配信サービスを紹介します。

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無料で観られるジブリ『もののけ姫』の予告

『もののけ姫』の予告は、こちらから無料で観ることができます。短い時間でも、この作品が秘める壮大なスケールの世界観に圧倒されるでしょう。当時話題になった、米良美一のカウンターテナーの美しい歌声にも注目です。

ジブリ『もののけ姫』を無料視聴できる配信サービス一覧

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配信サービス一覧

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U-NEXT 視聴不可・・・ 31日間
d-TV 視聴不可・・・ 31日間
Hulu 視聴不可・・・ 14日間
FOD 視聴不可・・・ 14日間
Paravi 視聴不可・・・ 14日間
AmazonPrime 視聴不可・・・ 30日間

『もののけ姫』を無料視聴できるはTSUTAYA DISCASだけのようです。

とはいえ、「無料で観られるのはいいけれど、登録が面倒くさいなあ…」と思う方もいますよね。登録なしで無料で視聴できるサービスって、あるのでしょうか?

ジブリ『もののけ姫』を登録不要で観れる無料サイトの状況

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YoutubeやDailymotion,anitube,kissanimeなどの無料動画サイトや海賊版サイト(違法サイト)を利用すると様々な危険があります。知らないうちにダウンロードさせられてしまうだけでなく、罰則を受ける可能性もあります。
安全に作品を視聴するには、公式が正式に配信しているVODサービスの利用、またはDVDやBlu-rayでのレンタルをオススメします。安全に動画を楽しみましょう。

金曜ロードを要チェック!テレビで『もののけ姫』を観よう!

金曜ロードでは、ジブリ作品が不定期に放送されます。特に、小中学校がのイベントに合わせた4月・8月・12月・1月に放送される傾向が強いようです。ジブリ作品は版権が厳しいので、テレビで観るなら金曜ロードが狙い目と言えますね。それを除くと、TSUTAYA DISCASで観るのが一番確実です。

ジブリ『もののけ姫』を視聴できる各動画配信サービスの特徴

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TSUTAYA DISCASはネット上から注文をしてDVD/Blu-rayを届けてもらうサービスとなっています。新作8本+旧作借り放題となっています。『もののけ姫』だけでなく、すべてのジブリ作品を借り放題で観ることができます。

ジブリ作品は対象外ですが、TSUTAYA TVという動画見放題サービスもあります。

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ジブリ『もののけ姫』の作品紹介

あらすじ

人ならざるものの気配が色濃く残っていた、かつての日本。

都からはるか遠く、東と北の間に「エミシの村」と呼ばれる小さな集落が存在していました。500年前、朝廷との戦いに敗れてこの地に逃れてきた武将を祖としながらも血のつながりが衰えつつある中、一族の長と目されてきた青年アシタカが悲劇に見舞われます。手負いの状態で村を襲ってしまった猪神・ナゴの守を仕留めた時、その身体に巣食っていた呪いを彼自身の右腕が引き受ける形となってしまったのです。その証として、アシタカの右腕には忌まわしい痣が刻まれていました。

死を宣告されたのと等しい状況になってしまった青年を村長にすることはできません。あまりにも過酷な運命を背負ってしまったアシタカは、掟に従い村を去らなければならなくなりますが、それはナゴの守がタタリ神へ変貌してしまった原因を究明することで、彼の右腕にかけられた呪いを解く方法を見つけ出すという途方もない旅の始まりをも意味していました。

村を出て、西に向かっていたアシタカでしたが、次第にきな臭くなる空気に緊張が走ります。田舎での小競り合いとはいえ、のっぴきならない争いの渦中に迷い込んでしまったのです。目の前では、敵の首を獲ろうと侍が刀を振り上げており、男を止めるため咄嗟に矢を放ちますが、すでにタタリ神の呪いによって神懸かり的な怪力の主となっていたアシタカの腕力により、矢は侍の両腕をちぎり落としてしまいました。さらに別の鎧武者がアシタカに襲いかかりますが、こちらも同じ力で放たれた矢で首を刎ねられてしまいます。アシタカは立ち寄った川べりで右腕をよく見てみますが、呪いを受けた時より痣の色が濃くなっていることに気づきます。

さらに歩を進め、ささやかながらも市場が立っているのを見つけたアシタカは、ひょんなことからそこで「ジコ坊」と名乗る不思議な人物と知己となります。先の小競り合いで、アシタカが期せずして助けたのがこのジコ坊だったのです。傾き者のような突飛なスタイルのジコ坊ですが、アシタカの立居振る舞いや所持している椀を見ただけで出自を見抜く目の持ち主。世情から古の言い伝えまでに通じているならばとタタリ神のことを話すアシタカに、ジコ坊はこう伝えます。「これよりさらに西へ西へ進むと、山の奥のまた山奥に人を寄せつけぬ深い森がある。シシ神の森だ。そこではケモノはみな大きく、太古のままに生きていると聞いた」と…。

主要な登場人物

  • アシタカ(声:松田洋治)

本作品の主人公で、「エミシの村」で暮らしていた若者。品格のある立居振る舞いや強い正義感から、村の長となるべき者として育てられた背景が見てとれます。立派に成長したアシタカは村民からの期待と尊敬の念を一心に受けていましたが、村に攻め入ってきたナゴの守を討ち果たした際、その身体に巣食っていた呪いを引き受け村を去らなければならなくなります。ナゴの守の身体には大きな石のつぶてが食い込んでおり、その痛みが人間への憎悪を増幅させ、災厄を撒き散らす「タタリ神」へと変貌してしまったのです。タタリ神の呪いは時間をかけて宿主を喰らい尽くすと言われていますが、原因を突き止めれば何か道が拓けるかもしれない。アシタカは期せずして背負うことを余儀なくされた己の運命を受け入れ、生まれ育った村を離れます。行く先は西。それは黄泉の国への旅路と同義となる可能性を孕んだ危険なものでした。

若くして武芸に秀でているアシタカですが、右腕の呪いの影響により、それまでとは比較にならないほどの超絶的な力を発揮するようになります。しかし負の力に触れれば触れるほどその力が暴走していく現実にも苦しむことになります。一時はシシ神にも「運命を享受せよ」と突き放されましたが、最後の戦いで暴走していたシシ神に首を返すことで呪いから解放されました。

エミシの村で暮らしていた時から一緒にいたアカシシ・ヤックルは、アシタカの大切な相棒。旅に出てからも常にアシタカと行動を共にし、修羅場をくぐり抜けてきました。

  • サン(声:石田ゆり子)

本作品のヒロイン。人間の娘ですが、両親によって山犬の神・モロの君に生贄として捧げられた過去を持ち、人間を忌み嫌うようになってしまいます。それに反発するように、自分を育ててくれたモロや兄弟犬、山そのものを深く愛しており、侵略を企てる人間たち、特にエボシ御前を目の敵にしています。

山育ちということもあり高い身体能力を誇るサン。衣服は簡素な素材のものですが、獣の皮を外套代わりとし、祭祀を思わせる装飾品と化粧を施しているさまはなかなか目を惹きます。

その出自から、山の神々からは「山犬の姫」、エボシたち人間からは「もののけ姫」と呼ばれています。

【タタラ場の住人たち】

  • エボシ御前(声:田中裕子)

鉄を作り出す「タタラ場」を取り仕切る異端の女指導者。髷を結い、重さのある石火矢(火縄銃に近い武具)を軽々と使いこなす姿から漂う貫禄は男顔負けです。冷静沈着・頭脳明晰に加え、武芸のおぼえもめでたいという指導者としての理想そのものと言える人物ですが、女人禁制と言われるタタラ場で女たちを雇用したり、被差別対象者である癩病患者(と思われる)を手ずから看病したりと、人間としての徳の大きさも兼ね備えていて舌を巻きます。

人間が獣たちに怯えて暮らす状況を変えようと、山や森を切り拓いて製錬場を築きあげ、鉄を作り出してもののけたちを一掃することを旨とする極端な考えを持っており、ジコ坊に利用される弱みになってしまいます。山に住む獣たちを駆逐しようと自ら改良した石火矢で猪たちを撃ち殺しますが、そのうちの一頭が瀕死の重傷を負いながらも北へ逃げていきました。この猪こそが、アシタカの運命を大きく変えたナゴの守だったのです

  • ゴンザ(声:上條恒彦)

エボシの右腕兼護衛として働く腕自慢。牛飼いたちを取りまとめる頭目でもあり、大柄な身体で弁慶さながらに薙刀を操るほどですが、気の強いおトキには何かと言い負かされている様子。

  • 牛飼いたち:甲六(声:西村まさ彦)

主にタタラ場の男たちの受け持ちで、製鉄や生活に必要な荷物を牛で運搬するという仕事ですが、移動中に山犬などに襲われるリスクが高く、意外と危険な仕事です。甲六もそのひとりで、石火矢衆のひとりと一緒に谷底に転落し、腕を骨折して動けずにいたところをアシタカに助けられます。年下女房のおトキには年中頭が上がらないようです。

  • 番子たち:おトキ(声:島本須美)

砂鉄を溶かす火を絶やさないよう、タタラ場で四日五晩タタラを踏み続ける女性たちが「番子」です。多くの番子が働いていますが、甲六の妻トキは番子のリーダー格。気風の良さと、ゴンザですら言い負かす度胸で村のみんなから信頼されており、事情を抱えていたアシタカも「良い村は女が元気だと聞きます」と好ましい感情を抱いていました。

女たちにも分け隔てなく接し、村のためにと働き続けるエボシを心から尊敬しています。

  • 病者

タタラ場から離れた場所で生活を営む集団。若者〜老年まで様々な年齢層の人々が共同生活を送っていますが、皆身体中に包帯を巻いており、特に最長老と思しき人物は皮膚の爛れが著しいことから、癩病患者の隔離病棟のような区域であることが示唆されています。

【師匠連】

  • ジコ坊(声:小林薫)

アシタカがタタラ場にたどり着く前に出会った流れ者の男。と見えつつ、実は朝廷が絡んでいる(と思われる)謎の組織「師匠連」のメンバーとして動くなかなかきな臭い人物。自身の身体を蝕んでいく呪いを抱えるアシタカに対しシシ神の森の存在を最初に教えた人物ですが、実は師匠連の目的も同じシシ神。さらに言えばシシ神の「首」であり、「不老長寿の力を得ることができる」という言い伝えを信じる上からの命令に従い「シシ神退治」という大それた計画を動かしているとんでもない男だったのです(しかも、タタリ怖さに自分は直接手を下さず、タタラ場開拓を目的としたエボシを利用して首を獲るよう仕向ける策士!)。

滑稽な赤鼻、流れ者のような着物に紅白の唐傘、一枚歯の高下駄という奇抜極まりない出立ちですが、唐傘連・石火矢衆・ジバシリという有象無象の集団を束ねることができる稀有な人物。とは言え、風向き次第でどの勢力にも尾を振る狸爺でもあります。

  • 唐傘連…ジコ坊同様シシ神退治のために集められた武僧集団。
  • 石火矢衆…シシ神退治のためにエボシに貸し与えられた傭兵集団。
  • ジバシリ(地走り)…ジコ坊が直接雇った、山に直接潜むことを得意とする狩人たち。

【エミシの村の民】

  • カヤ(声:石田ゆり子)

エミシの村に住む娘。タタリ神が村を襲ってきた時も、連れ立っていた他の娘を守るために腰刀を抜くほどの度胸のある少女です。アシタカとはいずれは夫婦(めおと)になるほどの間柄だったようですが、タタリ神の呪いのため叶わぬ夢となってしまいます。アシタカが西に出発する直前、掟では禁じられていたにもかかわらず見送りに現れ、「玉(ぎょく)の小刀」という、貴重な黒曜石で作ったお守りをかつての許嫁に渡します。

ちなみにカヤは、アシタカのことを何度か「兄(あに)さま」と呼んでいますが、これは古代日本にはよく見られる恋愛関係上の異性への呼びかけと同じであると考えて差し支えないでしょう。カヤは、生涯ただ一人に身を捧げるという決意をもって、アシタカを送り出したのでした。

  • ヒイ様(声:森光子)

エミシの村の老巫女様。古来からの占術に長けており、村一番の知恵者として尊敬されています。アシタカが討ち取ったタタリ神の亡骸に対して塚を築き、丁重に埋葬しました。ヒイ様の力をもってしてもタタリ神の呪いを解くことはできず、唯一の手向けとして別れの言葉をアシタカに贈りました。

【もののけたち】

  • タタリ神 / ナゴの守(声:佐藤充)

エボシが開拓を進めている、タタラ場の近くの山に住んでいた猪神。山を切り拓こうとしたエボシに石火矢で撃たれながらもはるか北へと駆けていき、人間への憎しみが膨れ上がったタタリ神となってアシタカが暮らす村へ辿り着きました。事切れる瞬間まで人間への憎悪に取り憑かれてしまった哀れな猪神でしたが、ヒイ様によって丁重に葬られます。ナゴの守の体内を巣食っていた祟りはアシタカの右腕に乗り移り、この青年の運命を大きく変えることになるのでした。

  • モロの君(声:美輪明宏)

齢300年を越す巨大な犬神。尻尾が二股に別れていることから、数多いるもののけたちの中でも相当の力を有していることが伺えます。常に行動をともにしている子どもの犬神2頭と、赤子の頃から育ててきたサンを同じように可愛がっており、基本的に争いは好まない温和な性格のようですが、シシ神の森を侵略しようとしているエボシをサン以上に憎んでいます。「サンを解放し、争いをやめろ」と諭そうとするアシタカにも、そう簡単には行かない厳しい現実を突きつけながら、すでにエボシと差し違えるほどの覚悟が感じられます。

エボシたちとの争いの最中、ナゴの神同様石火矢のつぶてを身体に受けますが、強靭な意志と肉体とで暴走した乙事主を止め、首だけの状態でエボシの片腕を食いちぎり一矢報いたのでした。

  • 猩々たち(声:名古屋章)

森に住む大型の猿の神々。サン曰く、かつては「森の賢者」と讃えられていたほどの成熟した内面を有していましたが、人間に森を奪われたことにより憎しみが叡智を凌駕し、動物のごとく石を投げつけるだけの存在に成り下がってしまいました。

  • 乙事主(声:森繁久彌)

4本の牙を持つ巨大な猪神。一族を引き連れ、鎮西(九州の旧名称)から海を渡って本島にやってきた500歳を超える最長老の獣神。かつてはモロの君と「いい仲」だったようです(すでに別れたとの由…)。森を侵略する人間と最後まで戦おうとしますが重傷を負い、錯乱状態に陥ってタタリ神へ変貌してしまいます。最後は目前に現れたシシ神によって命を吸い取られて生涯を終えました。

  • シシ神

物語上、最も重要な存在として常に存在し続ける獣神。生き物の生と死を司どる役割ゆえに、夜という概念そのものとして捉えらえています。その首には不老長寿の効能があるというまことしやかな噂があるそうですが、果たして…。

物語での具体的な役割や特徴的な外観については「みどころ」で詳述します。

  • コダマたち

木々が豊かに生い茂る森林に住み着く木の精霊。手のひらサイズに半透明の白い身体、朴訥とした顔つき、首を動かした時になるカラカラという可愛らしい音を鳴らします。

ジブリ『もののけ姫』の見どころ

リアルな中世・日本の負の側面と、フィクションの救い

『もののけ姫』を観ていると、一種の違和感を感じる瞬間があります。その感覚は、アシタカがタタラ場に到着したあたりから顕著になっていきます。原因は、顔の全貌を見ることができない人々が多く登場していることにあります。

特に目を惹きつけるのは石火矢衆でしょう。柿色に染められた簡素な着物に頭巾という出立ちの彼らは、エボシと共に、石火矢を手に最前線でもののけたちと戦う武装集団であるのと同時に、タタラ場を守る護衛集団としての機能も有しています。つまり、人も獣も殺すことを義務付けられた「汚れ役」なのです。ちなみに彼らが身に纏っている柿染めの衣服は、中世の日本では「非人」という賎民身分の人々が着ていたと言われているもの。

さらに、エボシと共に描かれる存在で最も印象的な人々は、離れに住む癩病患者たちです(あくまで推測の域を出ませんが、癩病特有の症状であることで察しがつきます)。癩病患者は、歴史上最も過酷な迫害を受けた人々であり、今でも啓蒙活動が続けられるほど誤解され続けた病です。この時代ならば村八分は間違いなく、リンチにされてもおかしくはなかったでしょう。

「賎民」というひとつの身分が存在し、「癩病」という病が健常者の心を歪めていた。現代では考えられない思想ですが、これも日本の現実だったのです。

『もののけ姫』は、歴史上虐げられてきた人々にもスポットを当てたという点だけでも評価に値する作品ですが、最も素晴らしいのは作品の最後の場面。シシ神の力により、彼らの姿が健常者と同じものに変わっているという、史実ではあり得なかった救済が施されていることにあります。

シシ神とは一体何者なのか

シシ神は、生物の生と死を司どる両義的な神です。そのため、昼と夜とで姿をまるっきり大きく変えてしまいます。

昼の姿を見てみましょう。枝分かれした角が生えた、猿のような赤顔の人面の鹿というなんとも奇妙な姿をしています。さらに細かく観察すると、猫のような目と鼻、ヤギのような耳、猪のように前身が発達した胴体、カモシカのように長い体毛、小さな犬のような尾、3つの蹄のある鳥のようなしなやかな脚、といった具合に、無数の動物の様態を併せ持っているのがわかります。シシ神が歩くとたちまちのうちに草花が芽吹き、豊かに生い茂りますが、蹄が地面を離れる一瞬前にはすでにその命が尽き果ててしまう。生と死を司どる神ならではの不思議な光景です。

夜の姿は一転、獣の皮を脱ぎ捨て、月光を浴びながらディダラボッチに変身します。特徴的ななまだら模様と半透明な体を持ち、森の木々を凌ぐ大きさにまで伸び上がり、夜の森を歩きながら自然を育て、夜明けとともに元の身体に戻るのです。

シシ神は、目の前の生き物の存在意義を見極めます。長寿を誇った乙事主やモロの君に対しては、タタリ神の呪いに苦しんでいたとはいえ悪戯にその命を永らえるようなことは決してせず、淡々と命を吸い取りました。シシ神は平等な目を持っており、時にはそれが残酷に映ります。まるで、死神のように見えるからです。古今東西、昔話や文学作品に登場する死神も、身分の上下や年齢・性別に関係なく、勤勉に命を刈り取る存在でした。

だからこそ、優れた内面をもち、この先があるだろうと思わせるアシタカに「生きろ」と伝える最後の場面に、救われる思いがするのです。

「強い女」の結晶・エボシ御前

山犬に育てられた美しく強いサン。タタラ場の住人たちを励まし続ける働き者トキ。彼らももちろん魅力的ですが、白眉であるのは間違いなくエボシ御前です。それは本作品の規模に止まらず、全ジブリ作品を含めて考えても過言ではないでしょう。

男も女も、職業も階層も問うことなく平等に接するエボシ。すでに詳述した癩病患者に対しても、エボシは彼らを貶めることは決してせず、彼らに仕事を与え、丁寧に身の回りの世話をし、常に細やかな心配りを忘れない。病床に伏せる長が、呪いの元凶となったエボシに敵意を剥き出しにするアシタカに向かって「その人は、わしらを人としてあつかってくださった、たったひとりの人だ」と言う言葉には重みがあります。

その分、自分の敵に回ろうとする存在には、人でももののけでも容赦はしません。人間がもののけに怯えることのない世界を築くためなら、鬼にも夜叉にもなるという決意を固めた女性なのです。だからこそ、ナゴの守やモロの君だけでなく、皆が恐れるシシ神にさえも石火矢を向けることに躊躇いがありません。それだけではただの独裁者となってしまいますが、彼女の素晴らしいところは、己も死ぬ覚悟を持った上で事に当たっているということ。彼女は最終的に右腕を失いますが、これはナゴの守によって右腕に呪いを受け、運命を変えられてしまったアシタカのそれと呼応します。そしてエボシの右腕は、やはり彼女の手によって石つぶてをその身に受けたモロによって食いちぎられます。まるで因果応報のような結末ですが、シシ神が消え去ったあと、夢から覚めたような穏やかな顔で「みんな、初めからやり直しだ。ーーここを良い村にしよう」と言う彼女には、残酷な因果も全て受け入れた強ささえ垣間見えます。アシタカ然り、モロの君然り、運命を受け入れた者は何よりも強くなれるのです。

ただ賢いだけでも、ただ強いだけでもない女性。エボシのような女性指導者がいてくれたらーー。多くの人の願いが彼女を生んだのかもしれません。

耳で楽しむ♪ ジブリ『もののけ姫』の世界観

作品を楽しんだあとは、音楽を楽しんでみませんか?

TSUTAYA DISCASなら、一回につき2枚のDVDとCDを借りることができます。2枚ともDVDを借りることもできますが、楽曲が魅力的なジブリなら、作品のDVDとサウンドトラックのCDを1枚ずつ借りる…なんてコアな楽しみ方もできますよ!『もののけ姫』の音楽を十分楽しめるおすすめのCDはこちら!

もののけ姫 サウンドトラック

もののけ姫 サウンドトラック

重厚感あるサウンドが特徴的な『もののけ姫』の楽曲群。主題歌「もののけ姫」は、米良美一によるフル・バージョンだけでなく、インストゥルメンタル・バージョンも収録しており、違った表情を見せてくれます。

  • 1. アシタカせっ記 (1分37秒)
  • 2. タタリ神 (3分49秒)
  • 3. 旅立ち -西へ- (2分31秒)
  • 4. 呪われた力 (0分34秒)
  • 5. 穢土 (2分58秒)
  • 6. 出会い (0分50秒)
  • 7. コダマ達 (2分25秒)
  • 8. 神の森 (0分39秒)
  • 9. 夕暮れのタタラ場 (0分37秒)
  • 10. タタリ神II -うばわれた山- (0分55秒)
  • 11. エボシ御前 (2分46秒)
  • 12. タタラ踏む女達 -エボシ タタラうた- (1分27秒)
  • 13. 修羅 (1分27秒)
  • 14. 東から来た少年 (1分23秒)
  • 15. レクイエム (2分19秒)
  • 16. 生きろ (0分30秒)
  • 17. シシ神の森の二人 (1分37秒)
  • 18. もののけ姫 (インストゥルメンタルバージョン) (2分7秒)
  • 19. レクイエムII (2分12秒)
  • 20. もののけ姫 (ヴォーカル) (3分30秒)
  • 21. 戦いの太鼓 (2分45秒)
  • 22. タタラ場前の闘い (1分24秒)
  • 23. 呪われた力II (2分28秒)
  • 24. レクイエムIII (0分53秒)
  • 25. 敗走 (1分29秒)
  • 26. タタリ神III (1分13秒)
  • 27. 死と生のアダージョ (2分6秒)
  • 28. 黄泉の世界 (1分26秒)
  • 29. 黄泉の世界II (1分31秒)
  • 30. 死と生のアダージョII (1分5秒)
  • 31. アシタカとサン (3分10秒)
  • 32. もののけ姫 (ヴォーカル エンディング) (1分21秒)
  • 33. アシタカせっ記 (エンディング) (5分1秒)

もののけ姫 イメージアルバム

もののけ姫 イメージアルバム

サウンドトラックが作品世界を忠実に再現しているのに対し、イメージアルバムは各楽曲が一曲ごとに異なる世界観を確立しています。そのため、同じメロディーを聴いているのに何か違う感覚を味わうことができる、コアな楽しみを求めている方におすすめです。

  • 1. アシタカせっ記 (4分39秒)
  • 2. タタリ神 (5分52秒)
  • 3. 失われた民 (5分10秒)
  • 4. もののけ姫 (4分14秒)
  • 5. ヤックル (4分7秒)
  • 6. シシ神の森 (4分47秒)
  • 7. エボシ御前 (4分12秒)
  • 8. コダマ達 (3分54秒)
  • 9. 犬神モロの公 (4分)
  • 10. アシタカとサン (4分34秒)

交響組曲 もののけ姫

交響組曲 もののけ姫

120年の歴史を誇るチェコ・フィルハーモニー管弦楽団が奏でる『もののけ姫』の世界。演奏者が変わるだけで、世界観がこうも変わるのかと驚くことでしょう。

  • 1. 第一章 アシタカせっ記
  • 2. 第二章 TA・TA・RI・GAMI
  • 3. 第三章 旅立ち~西へ~
  • 4. 第四章 もののけ姫
  • 5. 第五章 シシ神の森
  • 6. 第六章 レクイエム~呪われた力~
  • 7. 第七章 黄泉の世界~生と死のアダージョ~
  • 8. 第八章 アシタカとサン

ジブリ関連作品

無骨なゴンザ役で出演している上條恒彦が、ちょっと間の抜けた空賊団マンマ・ユートのボス役で出演。

他にも、TSUTAYA DISCASなら、ジブリ作品の動画が観られます!

まとめ

構想16年、制作3年という膨大な時間をかけて作られたのが『もののけ姫』です。作画枚数をこれまでの作品の2〜3倍にまで増やすという凄まじい労力がかけられ、且つスタジオジブリ最後のセル画を使った作品となったことから、期せずしてジブリそのものの制作体制の転換点となりました。作品から発せられる凄みやメッセージの重みは、間違いなくスタジオジブリの集大成です。

TSUTAYA DISCASなら、いつでも『もののけ姫』の世界に浸ることができます。今なら、最初の30日間を無料で楽しむことができるお得なサービス。是非、この機会にジブリ・ワールドを堪能してみてください。

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